投稿日 : 2021年11月23日
前回のブログでは、9歳頃に現れる子どもの変化と、その対応方法についてご紹介しました。その中でも少し触れたのが、読書の重要性です。多くの親御さんが、我が子を本好きな子に育てたいと思っているのではないでしょうか?
では、子供を読書好きにするには、どうしたら良いのでしょう?
読書の効果
まずは、改めて読書の効果を確認しましょう。
- 語彙力、文章力が養われる
- 新しい知識や教養が身に付く
- 記憶力や集中力が向上する
- 考える時間が増え、思考力が高まる
- 表現力が高まる
つまり、読書をすることで、知的能力が鍛えられます。また、他者との関りや共存に欠かせない対人関係力も高められます。これらのことは多くの調査により確認されています。
さらに、読書によって病気の治癒を図る心理療法もあります。自分の状態に適した本を読むことで、意欲が高まり、行動をよい方向に変えたり、苦痛を減らしたりできるなど、心にも良いことがたくさんあります。
良い本を読むことで、頭も心も鍛えられ、ひいては人間力が高められます。その結果、より幸せな人生を創り出すことができるようになるのです!
これは子どもに限った話ではありません。今日の読書が数年後の自分を大きく変えてくれると思うと、それだけでもワクワクしてきませんか?
こんなに素晴らしい可能性を秘めた読書をしないなんて、なんてもったいないことでしょう!
子供を読書好きにするには
子どもは、9歳頃からどんどんと自主性が出てきますので、スポーツやゲーム、友達との遊びなどで忙しくなりはじめます。そして、何か目的がなければ、読書は単につまらない作業となってしまい、自ら読書をしようと思う子どもは少なくなっていきます。
とは言え「本を読みなさい!」と強要はしないでください。人に強要されて嫌々本を読んだのでは、読書を楽しめないですし、得られる効果も得られません。
まずは環境を整え、上手に促してあげてください。そして何よりも大切なのは、親が読書の効果を実感し、見本となり、一緒に読書を楽しむことです。
具体的にはどうしたらいい?
親が見本となる
まずは親が読書を楽しむために、子どもを連れて書店や図書館に行くなど、本とふれる時間を増やしてみてください。
両親(特に母親)の読書量と子どもの読書量が比例するということも、厚生労働省が発表した資料の他、複数の民間調査でも確認されています。
ご褒美感覚で、読書の機会をたくさん作ってあげてください。
ハードルをあげすぎない
最初は、マンガや雑誌でも良いので、活字を読む量を増やすことから始めてみてください。好きなテレビドラマや映画の原作などは興味を持ちやすいかもしれません。
一日5分でも10分でもOKです。なかなかまとまった時間が取れず、「いつか、いつか」、と思いながらいつまでたってもその「いつか」がやってこないとならないように、まずは今日の5分からです。
たとえどんな本でも、興味を持てるからこそ読み続けることができます。そして、読み続けることで「活字を読む力」が養われていきます。
難しく考えず、読みたいと思える本を読めばいいんです。面白くなかったら、途中でも辞めてもいいんです。たった一冊でもいいので、心から面白いと思える本と出会えれば、もっともっと本を読みたくなります。
気になる本をすぐ手にとれる環境を整える
お子さんが小学校4年生くらいまでであれば、何か気になったことがあった時に、すぐに本を手に取れるような環境を整えておくことも効果的です。読むか読まないか分からない本を何冊もそろえておくのは、お金も労力もかかりますが、それでもその効果は絶大です。
本棚には、子どもが好きそうな科学やスポーツに関する雑誌や、図鑑、歴史漫画など、様々なジャンルの、様々な難易度の本を幅広くそろえておくと良いでしょう。
子どものうちに「読書をする習慣」がつけば、それは一生涯自らを助けてくれる大きな力になります。
少しまとまった時間のとれる年末年始は、読書を楽しめる絶好の機会です。 早速親子で書店や図書館を訪れてみてはどうでしょうか?